小学生の不登校

親子で作る不登校の小学生の家での過ごし方とは?経験者が解説します!

2020年5月9日

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子どもが不登校になると様々なことが気がかりになりますよね。学校との関係や勉強の進み具合、これまでの子育てに将来のこと…。考え出すとキリがないくらいです。

そうした悩みの1つに、子どもの家での過ごし方もありませんか?

体験談を見て「結局、何をさせたらいいの?勉強?好きなこと?」と混乱したり、
子どもの様子を見ては「ダラダラしないでよ」とイライラしてしまうことがあるはずです。

毎日のことだけに、頭を悩ませている親御さんも多くいると思っています。

実は、この記事を書いている私自身、小学校・中学校と不登校を経験してきました。

ここから先は経験者としての考えを交えつつ、親御さんと子どもさんが家でも過ごしやすくなる方法をお伝えしていきます。

ご家族みんなで、家での過ごし方を考えるきっかけの一助になれば幸いです。

目次

 

1. ポイントは子どもの心のエネルギーに合う過ごし方を考えること

ハート

例えば疲れているときに必ずとる行動、自然と「したい」と思うことはどういったことでしょうか?
ご存じのとおり、休むこと。休息です。

大人子どもに限らず、人は疲れたら休憩をとります。加えてケガを負っていたりカゼを引いていたら手当をしますし、治るまで安静にしますよね。

不登校も同じです。すり減った心のエネルギーを回復するために必要なのは、安心できるところで、たっぷりと休むこと。

そのためにも、まずはお子さんの心と体の健康について気にかけてあげることが重要になります。

 

1-1. 最初に必要なのは、心のエネルギーの充電!


不登校というのは子どもが「学校に行かなきゃ…。けど、行きたくない…」という、チグハグの気持ちを押さえつけて我慢を続けた結果、起こってしまう現象です。

不登校ならではの症状が出ている子どもには、すでに頑張る力など残っていません。
とっくに我慢の限界を超えているため、心も体も疲れ切っています。

 

1-2. 心が元気になってきたら“子どもが”やりたいことを積み重ねましょう


心のエネルギーが少しずつ充電されるにつれて、子ども自ら「何かしたいな」と思いはじめます。

どんなことでもいいので何かに取り組みはじめたら、そのまま見守ってあげてください。
子ども自らが動き、「できた!」「頑張れた!」という感覚を得ることは、自分で自分を受け入れられる力(自己肯定感・自己受容力)に後々つながります。

もし親御さんから子どもに声をかけるときは、次の2点を伝えてあげてください。


①できていることが、ちゃんとあること。
結果ではなく、ゴールまでの過程や努力している点に目を向けることで成長を積み重ねていることを実感できます。


②過去よりも必ず前に進んでいること。
何かに取り組んだ、取り組めたということは不登校の子どもにとって大きな前進です。
できなかった「過去」と比べることで、自分が前に進んでいる変化を掴めます。
できているという事実と、進んでいるという変化を伝えることは、子どもが「明日もやってみよう」と思うための意志につながります。

さらに子どもは「親が自分のことを気にかけてくれている」という安心感も得ることができます。

 

2. 家での過ごし方が気になるのは、子どもが「不登校」だから?

子どもを無理やり学校に連れていく

ここまででは、家での過ごし方に子どもの心のエネルギーの充電子どもがやりたいことを取り組ませることの大切さをお伝えしました。

不登校を経験した立場から言いますと、上記2つが不登校の子どもが家で過ごす間に必要なことです。もちろん、この2つが全てだとは限りません。

しかし一部の親御さんからは、納得のできる答えとは言えないでしょう。

なぜなら、上記の回答だけでは親御さんが不安だからです。
不登校の子どもが家で過ごすということに対して。

子どもが1日中、家で過ごす。
このことは何も特別なことではなく、これまでに何度もあったはずです。

ところが、自分の子どもが不登校になったから家で過ごすとなると…。
考えるだけでもやもやしたり、ざわついたり、つっかえるといった引っかかりが心に出てきませんか?

親御さんがこうした違和感を放置したままだと、子どもとの意思疎通がうまくできません。お互いの心のズレも大きくなり、家で過ごすことすら重苦しく感じることになります。

 

2-1. 不登校に対して不安だらけだと、子ども以上に感情的に…


親御さんご自身が不登校に対して「勉強が遅れたら…」「ずっとこのままだったら…」と不安を抱えたままだと、自分のことで手一杯になり子どものことを考えられなくなります。

加えて、親としての自分にばかり意識が向くため、子どもへの対応に対しても「何をした方がいいのか」「何をしてはいけないのか」といった判断ができません。

また子どもが小学生だと自分の感情をうまく伝えられないことも多く、そうした態度に親御さんの方が歯がゆさを感じて苛立ちをぶつてしまう…といったことも起こりやすくなります。

 

2-2. 「子どもの過ごし方これで合ってる?」は存在しない正解を求めている証拠


不登校になるということは、それまで多数派だった「学校に通っている」という枠から外れることです。それまでのあたり前が通用しない、大多数から外れてしまったと感じてしまうことも不安材料の1つでしょう。

そして不登校の体験談や経験談を読むうちに「不登校は、うちの子だけじゃなかった」と安心します。しかし、それでも不安が拭えるとは限りません。

結局は「何をさせれば子どもは学校に戻ってくれるのか」「何をさせれば不登校の親から解放されるのか」に対しての「答え」がほしくなります。

 

3.  一緒に過ごせる時間だからこそ大切な、親と子の在り方

心配しているお母さんと子ども

「子どもに何をさせたらいいのか、わからない」と混乱するのも「過ごし方はこれで合ってる?」と必要以上に心配してしまうのも、親御さんがそれだけ子どものことを気にかけている証です。

ですが、親御さんご自身が不登校に対して漠然とした不安を抱えたまま、不登校の子どもを信じる、ありのままを受け入れることができるでしょうか。

不登校というのは良くも悪くも、親と子、人と人として向き合う機会が多くあります。

まずは親御さんご自身が、自分の心と感情がどういう状態なのか知ってください。

そうして自分の感情に気づき、知った上で子どもの考えや気持ちに寄り添うことをしてください。

気持ちの吐き出し方としておすすめなのは、筆記開示です。
用意する物は紙(A4やノートサイズなど、たっぷり書けるもの)とペンのみ。
やり方も簡単で、目の前の紙にむかって感情を書き出すだけです。
誰かに見せるものではありませんから、きれいに書く必要もありません。口にしづらいことも、この際に書ききってしまいましょう。
感情をうまく言葉に変換できないのであれば、ペンをぐるぐる動かすだけでもOKです。

紙の上に見える形で出すことにより、自分がどういう感情だったのか、なにを望んでいたのかを落ち着いて見られるようになります。

 

3-1. 理想像や期待に、子どもをあてはめようとしていませんか


上記の筆記開示などで感情を出し切った後、書いた物を見てみると、子どもに対して期待していたことがわかる一文を見つけるかもしれません。

「本当は学校に行ってほしい」「ちゃんと勉強してほしい」もしくは「このままだとどうなるかわからない」など。

すべて親の立場で、子どもの将来を想像した結果出てきた言葉ですね。

こうした言葉は、親から見た子どもの理想像があるから出てきたのでしょう。ですが、子ども側、今の子どもからはそういった将来像や理想像はどのように見えるでしょうか。

場合によっては今の状態、不登校であるということを否定されているとも捉えられてしまいます。

親御さんご自身が、親や子に対しての理想像があること、「学校に…」「勉強を…」と子どもに要求したくなることがあることを知ったうえで、今の子どもの状況を見てみませんか。

親御さんと子どもでは、見ていること、感じていることが違うはずです。

少しでも寄り添うことができたのなら、寄り添おうと努力したのであれば、子どもの望んでいることが何なのか、見えてくるものがあるかと思います。

 

4. 子どもに何をさせるか…の前に。できていますか?親子のコミュニケーション

ヒステリックになるお母さん

子どもに寄り添い、家での過ごし方を一緒に考えるためにも、親子の会話は欠かせません。

話す、聴く、身振り手振りを交える…。こうしたコミュニケーションは、考えや気持ちをお互いに伝え合うための手段です。目に見えない道具とも言えます。道具は、使い方を間違えれば傷をつくってしまいますよね。自分にも他人にも。

コミュニケーションも同じではないのでしょうか。

子どもが不登校になってからの言葉使い、トゲトゲしていませんか?
子どものできていない部分にばかり目を向けて、責めていませんか?

親御さんがこうしたコミュニケーションをとってしまうと、子どもは同じようにマネをしてしまいます。小学生ならなおのことです。売りことばに買いことばの応酬がはじまるとギクシャクした関係になり、家が居心地の悪い場所になってしまいます。

お互いに家をすごしやすい場所にするためにも、一度は基本的なコミュニケーションができているかを見直してみるとよいでしょう。

 

4-1. 基本の“キ”あいさつから始めてみませんか


コミュニケーションの見直しでおすすめするのは「おはよう」のあいさつです。

「あいさつは最低限のマナー」という言葉を一度は見聞きしたことがあるかと思いますが、家族間できちんとできていますか?

あいさつは「私は、あなたに心を開いていますよ」という、1つの意思表示です。

親御さんの方から、ひと言だけでいいので「おはよう」と声をかけてあげてください。

このひと言で子どもは「見捨てられていない」と安心し、少しずつ心を開いてくれるようになります。

 

4-2. 言わないとわかりません「ありがとう」「ごめんね」


「誰かが何かをしてくれたら「ありがとう」と言いましょう。」
「自分が相手を傷つけてしまったら「ごめんなさい」を言いましょう。」

親御さんも、子どもの頃に散々言われてきたはずです。では、大人になった今は、子どもに対してはどうでしょう。

どこかで「言わなくてもわかる」「言う必要なんてない」と思っていませんか?
子どもに対して礼を求めてばかりになっていませんか?

感謝と謝罪の言葉は、相手の心や状況を思いやった結果に出てくる言葉です。

「ありがとう」や「ごめんなさい」を子どもに素直に言えるのは、それだけ子どもの心に寄り添えているということにも繋がります。

 

4-3. “今”できていることに目を向けましょう


不登校の間、家で過ごしている子どもは落ち着いているように見えて、心のどこかで焦りや不安を抱えています。

こうした負のパワーは強いもので、時に心のエネルギー回復の妨げになります。焦りや不安といったストレスを少しでも柔らげるのに効果的なのが、褒めることです。

褒めることで子ども自身にできていること(すでに力がついている)・したこと(挑戦する力もある)があるという事実に気づけます。

そして、小さなことでも何か1つ褒められた子どもは、親が自分のことを見てくれている安心感と、自分にもできることがあるという自信を得られます。

 

5. 実際に不登校の小学生は家でどう過ごしているの?

お母さんと子ども工作する

この章では、不登校の経験者や親御さんの“生の声”をまとめてみました。
不登校の小学生の家での過ごし方は、ほとんどが以下の3パターンです。

・勉強
ここでの勉強は、国語や算数といったものです。大きく分けて2パターンに分かれます。
A:学校と同じように時間割を設定し、親御さんが教科書の内容を子どもに教える。
B:通信教材などを利用して、子どものペースに任せる。

・家事の手伝い
掃除・洗濯・料理と家事の内容もさまざま。
子どもに役割を決めて「お風呂掃除係」になってもらったところもあれば、1日のうちに何か1つでもお手伝いできればOKという家庭もありました。

・趣味や好きなこと
読書(マンガや小説)・アニメ・ゲーム・動画なども多く上がっていました。親御さんからすれば、マイナスイメージを抱いているものもあるかもしれません。
ですが親御さんの意識と声かけ次第では1つのコミュニケーションツールにも使えるようです。

 

6. 子どもの考えと気持ちも知った上で、家での過ごし方を決めましょう

子育てする親子の会話

不登校の子どもの過ごし方が上記3パターンの「勉強・家事の手伝い・趣味や好きなこと」にまとめられたとはいえ、取り組み方や過ごし方が決まるまでの道のりは様々です。

やることをガチガチに決めてしまうのではなく、子どもとのコミュニケーションを通して興味の扉を開けてあげるのがよいのではないのでしょうか。

 

7. とはいえ、やっぱり勉強が気がかり…

勉強を心配するお母さん

学校を休んでいる以上、勉強面について気になったり焦ったりすることもあるでしょう。
この章ではそうした勉強についてのことをお伝えしたいと思います。

 

7-1. 自分から「必要だ!」と思うことがあれば勉強につながります


子どもが家で過ごすようになってから「全然勉強してくれない!」と感じている親御さんもいらっしゃるかと思います。もしかすると「学校に行かなくていいから、勉強だけはして!」と心の中で言っている日もあるかもしれませんね。

元不登校経験者から言えるのは、子ども本人の内側から「学びたい!勉強したい!」という感情が湧かないと、勉強にはなかなか取り組めません…。

不登校になりたての場合は心のエネルギーが枯渇しているため、勉強して何かを吸収する意欲など残っていないのです。

それでも、しっかり休んで外の世界と触れたり、他人とのコミュニケーションがあれば、何かをきっかけに「もっと知りたい!」「どういうことだろう?」といった興味や疑問を抱けるようになります。

こうした感情が湧いてくるようになれば、子どもは自分から学びはじめます。

外から与えられたものこなすのではなく、内側から自分の中から出てきた欲求に対して取り組むことになるため、本人が納得するまでとことん取り組むことでしょう。

 

7-2. 何をすれば「勉強したい!」につながるの?


「これは何?知りたい!」といった興味や「つくりたい!」というワクワクなど、何かしらのが生まれれば、おのずと学ぶことにつながるかと思います。

そのために親御さんができるのは、子どもの興味を広げてあげることです。

これといった特別な道具は必要ないので、身の回りの物事をヒントに子ども一緒に取り組んでみるのはどうでしょうか。


例えば、テレビを見ているのであれば、単語の意味についてだったり、CMがある理由だったり。

クイズのように問題を出すのもいいのですが、「なんだろうね?」と疑問を持たせ子どもなりの考えを引き出してあげるといいかもしれません。

 

7-3. これはダメ!「勉強しなさい!」の罠


子どもがあまりにも勉強をしないがために勉強を強制したり、条件をつけて勉強させようとしたこと、ありませんか?

残念ながらこうした強制はあまりよい方法とは言えません。

過去に親御さんご自身も「勉強しなさい!」と言われてムッとしたり「今やろうとしたのに!」と反発した経験があるのではないでしょうか。

こうした「〜しなさい」という命令のような言葉を言われと、自分のできることや自由を奪われた気分になり、言われたことと反対の対応をとるようになります。

子どもが親の子だからといって、無理やりコントロールしていいことではありません。

また、この言葉を言いそうになった時は、誰のために言っているのかを考えることをおすすめします。

 

8. まとめ

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不登校の子どもの家での過ごし方を探しても「正解」はありません。

1つずつ小さなことから取り組み続けた結果が、その子に合う「正解」になります。

・子どもの心身がどういう状態なのか、観察する。自分が子どもだったら…と想像すること。
・親としての期待を、子どもに押し付けないこと。
・人と人としてのコミュニケーションを少しずつ積み重ねること。

今、不登校の子どもの家での過ごし方に困っているご家庭にも、親子が笑って過ごすためのヒントは必ずどこかにあります。

子どもが将来、小学校時代を振り返った時「たしかに不登校だったけれど、そんなこと気にならないくらい、いいこともあったよ」と言えるような過ごし方ができたらいいですね。

 

9. 追伸:まずは子どもの不登校について相談をしたいならこちら

「まずは子どもの不登校についての相談がしたい」
こう思ったら、下記のメールフォームからお気軽にご連絡くださいね。

メールなら場所も時間も問わず、忙しい時間を割く必要もありません。

対面が苦手でも、お子さんの状況や自分の気持ちを打ち込むだけで完了します。
まずは1度、下記からお子さんとあなたの状況をお伝えください。

これまで200人以上の親御さんから相談を受けてきた私たちが、あなたとあなたのお子さんの不登校解決をサポートします。

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  • この記事を監修した人
小川 涼太郎(おがわ りょうたろう)

小川 涼太郎(おがわ りょうたろう)

逸(いち)高等学院 代表
株式会社SSiM 代表取締役社長

業界最速で不登校を解決する「3週間で不登校解決プログラム」を展開。毎年200名以上の不登校に悩む親御さんが相談に訪れる。

受講者は全員が再登校しており、再登校までの期間は平均で3週間。
当プログラムの目的は、「子ども達がこの先の人生を幸せに生きていくこと」。不登校の解決はそのための通過点に過ぎないと考えており、できる限り短い期間で再登校することを大事にしている。

学生時代には不登校の子ども達に向けたボランティア活動を通し、多くの不登校の子どもたち、保護者様と関わる。

ボランティア活動を通して、子ども達や親御さんとお話しする中で、「本当は学校に行きたい、だけど行けない。自分でも行けない理由が分からない」子ども達が多くいることを知る。

そのように苦しんでいる子ども達や親御さんを見て、「不登校で苦しむ子供たちを一人でも多く救いたい」との思いを持つようになり、不登校支援事業を立ち上げるに至る。

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