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子どもの不登校について調べていると「発達障害かも」の一文があり、気がかりになることありますよね。
この記事は、次のお悩み・疑問を持っている方に向けて書いています。
- 学校がツラい・不登校の原因は発達障害だから?
- そもそも発達障害って?
- 発達障害で不登校だけど、復学できる?
逸高等学院の代表で【3週間で不登校解決プログラム】を展開する小川涼太郎さん監修のもと、お話しする内容は次のとおり。
わかること
- 発達障害で不登校の子どもが抱えるツラさ
- 発達障害の特徴
- 再登校を叶える2つのヒント
結論を少しお話しすると、発達障害で不登校になった子どもは困っています。
「自分の困りごとを理解している人がいない」のです。
子どもが何に困っている・ツラいと感じているのかを確かめ、対応をとる。
すり減った心を元気にするコミュニケーションを重ねると、状況は変化します。
何より大切なのは、諦めないことです。
発達障害で不登校だとしても、学校復帰は叶えられます。
目次
1. 【発達障害と不登校】「『ふつう』ができない」を理解してもらえない
発達障害の子どもは読む・書く・計算など「ほかの子どもが、できて当たり前のこと」ができません。
もしくは、著しく苦手です。
「『ふつう』のこと」ができないため、「なんで、こんなこともできないの?」と言われます。
周りの人の根底には「できて当たり前」の思い込みがあるのです。
発達障害の子どもはできる子と比較され、次の扱いを受けます。
- しかられる
- からかわれる
発達障害の子どもからすれば、学校に行くのは「自分はダメな存在」だと言われるようなもの。
- 「『ふつう』ができない」ことを理解してもらえない
- 味方がいない
学校やクラス内で孤立していると、不登校になるのは当然と言えます。
1-1. 発達障害かつ不登校の割合は「5%〜40%」
文部科学省の考えでは、不登校はどんな子どもにも起こるもの。
ただ、実際に不登校になりやすいのは、トラブルを抱えやすい発達障害持ちの子どもと言われています。
どれくらいの子どもがいるのか気になりますが、現状でハッキリした数字は出せません。
文部科学省や大学による調査・研究は行われています。
しかし、調査の時期・方法が統一されておらず、結果はバラバラです。
発達障害と不登校の調査
- 文部科学省の調査
通常のクラスで発達障害の傾向がある生徒の割合:約6.5% - 医療機関への調査をまとめたもの
発達障害で不登校の割合:約5%〜40%以上 - 小・中学校、教育センター・通級指導教室を対象にした調査をまとめたもの
発達障害とされる生徒の割合:約5%~30%
文部科学省の調査をもとにすると、1クラス約35人なら1〜2が発達障害の傾向があり、学校生活に困っていることに。
発達障害も不登校も、個別では少数派に見えます。
不登校の子どもの内訳を見ると、発達障害の子どもが多い傾向にあるようです。
2. 発達障害とは?生まれつきの特性で日常生活に支障が出る
発達障害とは、日常生活のあらゆる場面で困りごとが生じる障害のこと。
困りごとが起こる主な原因は、次の2つ。
- 生まれつきの脳機能の発達
- 過ごす環境、関わる人物とのミスマッチ
本人の脳の特性と周囲の環境がうまくかみ合わないため、トラブルが生じます。
ここからは、発達障害について詳しく解説します。
発達障害について
- どうして発達障害に?
- 発達障害は治るの?
- 発達障害の診断はどこでわかるの?
2-1. どうして発達障害に?育て方・愛情不足は無関係
発達障害になる原因は、現代の医学・科学でも詳しいことはわかっていません。
先天的な脳機能のエラーと言われていますが、エラーのメカニズムなどは不明です。
ひと昔前は発達障害の原因に対し、次のように言われていました。
- 親のしつけ・育て方が悪い
- 愛情が足りていない
発達障害は、脳機能によって起こるものです。
しつけ・育て方、愛情不足などの説は、現代の医学で否定されています。
決して、あなたのせいで起きたことではありません。
2-2. 発達障害は治るの?治らないが軽くすることは可能
発達障害は詳細が解明されていないため、完全に治すのは難しいもの。
薬を使うケアもありますが、重要なのはあなたや周囲の人のサポートです。
- 発達障害の特性を知る
- 子どもに合うコミュニケーションを知る・試す
- 家族や学校関係などに相談・サポートをお願いする
周りとの協力で生活環境を整えるのがポイント。
サポーターとして、「どうすれば、子どもが社会生活を過ごしやすくなるか?」を考える必要があります。
当事者によるリアルがわかります
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2-3. 発達障害の診断はどこで?専門機関で検査できる
発達障害かどうかを診断できるのは、お医者さんのみ。
お子さんの発達が気がかりなら、なるべく早く医療機関へ行きましょう。
発達障害の検査・診断ができる医療機関の一例です。
- 小児科
- 児童精神科
- 小児神経科
- 発達外来
- 大学病院または総合病院
ネット上には、発達障害をセルフチェックできるページがあります。
セルフチェックのページの目的は、医師・医療機関に対して症状を確実に伝えること。
結果で発達障害の傾向があると表示されたとしても、素人が決められるものではありません。
「発達障害だったら…でも…」と迷うのであれば、医療機関を受診しましょう。
2-3-1. 検査や診断は複合的に慎重に行われる
発達障害はわからない分野が多いため、明確な診断基準がありません。
診断基準の目安となるマニュアルはありますが、最終的には医師の判断に左右されます。
診断基準のマニュアル
- DSM-5
アメリカ精神医学会の精神疾患の診断・統計マニュアル - ICD-10
WHO(世界保健機関)が作成する疾患の分類
診断のために行われる検査の一部は、次のとおり。
- 子どもへの面談
- 生理学的検査(脳波)
- 心理検査(認知や知能)
- 生育歴の聞き取り
- 発達障害と似た症状が起きる病気がないか
発達障害は体や心などあらゆる面の検査を行い、総合的に診断します。
多数の検査があるため、1度の通院では診断が出ません。
発達障害かどうかが診断されるまでに、2〜3ヶ月かかる場合もあります。
2-3-2. 診断結果「グレーゾーン」の可能性も
発達障害かどうかの診断結果は、次の3つが想定されます。
- 発達障害
- 発達障害ではない
- グレーゾーン
グレーゾーンとは発達障害特有の症状があるものの、発達障害と断言できない状態のこと。
白黒つけられないため、グレーゾーンと呼ばれています。
たとえ、グレーゾーンだったとしても、子どもが困っているのは事実です。
今後のためにもサポーターとして、子どもが抱えている問題と向き合うことが求められます。
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3. 不登校の子どもにも多い3つの発達障害
この章では発達障害の分類・それぞれの特徴やトラブル・サポートについて解説します。
発達障害の分類は次の3つです。
発達障害の分類
- ASD:自閉スペクトラム症
- ADHD:注意欠如・多動症
- LD:学習障害
単独で抱えていることもあれば、2つ3つと複数を抱えている場合も。
また、同じ診断名でも特徴や特性は子ども1人ひとりによって異なります。
3-1. ASD:自閉スペクトラム症
ASD:自閉スペクトラム症は、自閉症・高機能自閉症・アスペルガー症候群の総称。
次2つの特徴を持っています。
- コミュニケーションが難しい
- こだわりが強い
コミュニケーションでは3つの「困った」が見られます。
- 感情を確かめ合うのが難しい
- 言葉以外のコミュニケーションがとれない
(身ぶり・手ぶり・アイコンタクト) - 年齢に応じた対人関係ができない
こだわりでは、次の4つが見られます。
- 同じ動き・話しをくり返す
- 同じようなものにこだわる
(色や質感など) - 興味の対象がかなり狭い
(興味・関心の差が激しい) - 音や光に敏感もしくは鈍感
コミュニケーション能力の低さ、興味や行動への強いこだわりを持っているのが、ASD:自閉スペクトラム症です。
3-1-1. ASD:自閉スペクトラム症の子どものトラブル
ASD:自閉スペクトラム症の子どもは、人の気持ちをくみ取るのが苦手。
対人関係をうまく築けないため、友だちに恵まれにくいです。
クラス内でASD:自閉スペクトラム症の理解がないと、いじめに発展するケースもあります。
また、こだわりの強さから次の変化・変更に弱く、パニックを起こしやすいです。
- 習慣や環境の変化
- 予定や計画の変更
学校生活でトラブルが続くと、心理的に「学校は怖いところ」だと認識。
トラブルや環境改善をしないと、不安障害などの二次障害を起こしやすくなります。
3-1-2. ASD:自閉スペクトラム症の子どものサポート
ASD:自閉スペクトラム症だと、特性から親・教師に叱られる、クラスメイトから仲間外れにされやすいです。
対人関係がうまくできない経験が積み重なると、不安障害など二次障害を起こしがちに。
ASD:自閉スペクトラム症の子どものサポートは、二次障害の予防がポイントです。
- 療育(治療教育)で人との接し方を学
- 感情の起伏に対し、あらかじめ対応を決めておく
- 発作やパニック症状を抑えるため、処方薬を使う
基本は、社会生活を送りやすくするためにコミュニケーションを学ぶこと。
そのうえで、もしもが起きたときの対処法も身につけると、感情が昂ぶる場面も乗り越えられます。
療育(治療教育)では少人数での遊び・作業をとおし、集団活動のルールを学びます。
学びを日常生活に取り入れると、学校生活での支障も軽減。
クラスになじめる可能性が高まります。
療育(治療教育)が受けられる主な場所は次のとおり。
- 発達支援センター(公的・民間)
- 医療機関
専門機関なので療育(治療教育)のほか、行動への対応方法も学べます。
3-2. ADHD:注意欠如・多動症
ADHD:注意欠如・多動症は、大人の発達障害としても有名です。
主に目立つのは、落ち着きのなさ。
次2つの特徴を持っています。
- 注意欠如
していることに注意・意識を向けられない - 多動・衝動性
静かにできず、本能的に動く
注意欠如と多動・衝動生は、それぞれ別の「困った」が生じます。
注意欠如での「困った」は次の3つ。
- 忘れっぽい
- ルールを守れない
- 計画・順序を立てられない
多動性・衝動性での「困った」は次の3つ。
- しゃべりすぎる
- 順番を待てない
- ほかの人の邪魔をする
1つのことに注意・意識を向けられず、反射的に動いてしまうのがADHD:注意欠如・多動症です。
3-2-1. ADHD:注意欠如・多動症の子どものトラブル
ADHD:注意欠如・多動症の子どもは、ルールを守るのが苦手です。
親や先生・クラスメイトから問題児に思われやすく、何かと目立ちます。
- 忘れ物が多く、毎日のようにしかられる
- 友だちとの約束を忘れる・破ってしまう
はじめは注意で済みますが、何度もくり返してしまうため、しかる方もエスカレート。
子どもはしょっちゅう責められるため、うつ・不安障害などの二次障害を起こしやすくなります。
また、ADHD:注意欠如・多動症の子どもは睡眠障害を起こす可能性が高いことが、調査・研究でわかっています。
- 寝つきが悪い
- ひどい夜泣き
- ぐっすり眠れない
- 寝すぎる
眠りと目覚めのリズムが狂うと、睡眠障害につながります。
改善のポイントは、生活リズムを整えること。
生活の根本的な部分を見直すと、睡眠障害の症状が軽くなると言われています。
- 睡眠
- 食事
- 運動
さらに、気分の落ち込みや体調不良の改善にも効果が見られます。
\ 乱れた生活リズムを正しくする方法がわかります /
3-2-2. ADHD:注意欠如・多動症の子どものサポート
ADHD:注意欠如・多動症の子どもは、忘れっぽくてルールを守れない特性から失敗経験が多く、しかられやすいです。
反対にほめられことは少ないため、サポートでは成功体験の積み重ねが大切。
サポートには、次の3つを柱にします。
- 薬による行動改善
- 環境改善
- 行動療法
とくに、ポイントになるのが行動療法。
本来、不適切と思われる行動はあえて見逃します。
代わりに、望ましい行動ができたら、ほめる。
ほめることで、よい行動の回数が増えるように促します。
例えば、動き回る行動への対応は次のとおり。
- 座れたら、ほめる
- 静かに座っていた時間の長さをほめる
できることをほめて、成功体験を積み重ねていくことが大切。
ほめるときは子どもに理由を伝えると、より嬉しさを感じるため効果的です。
もしも、好ましくない行動があった場合は、なぜその行動がよくないのかを伝えます。
なるべく淡々と、理由を含めて話すと落ち着いて聞いてくれます。
なお、はじめから1人で対応するのは難しいため、1度は次の専門機関に相談してみましょう。
- 小児神経科
- 地域の保健センター
- 児童相談所
1人ではなくチームで取り組むと、あなたの負担も軽くなります。
3-3. LD:学習障害
LD:学習障害は、次の特定のことがうまくできません。
- 読む
- 書く
- 計算
文字の読み書き・数字の理解に関わる、脳機能の一部がしっかりと発達していないため生じます。
読むの「困った」の一例は次のとおり。
- 文字がにじむ
- ゆらぐ・ゆがむ
- 反転する
- ぼやける
- 形が似た字を間違える
- 読むときに、区切るところがわからない
書くの「困った」は次の4つ。
- 書くと逆さまになる
- 部分的に間違う
- 似た文字を間違える
- 文字の順番を間違える
計算の「困った」は、主に次の3つ。
- 数字の概念が理解できない
- 簡単な計算ができない
- 1番目と1つの違いがわからない
学校の勉強で必要とされる読む・書き・計算ができないのが、LD:学習障害の特徴です。
3-3-1. LD:学習障害の子どものトラブル
読む・書き・計算ができないため、勉強がスムーズに進みません。
大人からは誤解、クラスメイトからはからかいを受けるなど、常にストレスにさらされます。
親御さん・先生がLD:学習障害の子どもに思うこと
- 勉強する気がない
- 努力が足りない
クラスメイトがLD:学習障害の子どもに思うこと
- なんで「これくらいのこと」もできないの?
- 当たり前のことができないって…
やる気や勉強したい気持ちがあっても、次の障壁があるため勉強に時間がかかります。
- 理解するためのツールとの相性が悪い
- 概念の理解が遅い
周りがどんどん進むなかで自分だけが置いていかれるため、LD:学習障害の子どもは勉強嫌いになりがちです。
「勉強ができない自分は、恥ずかしい存在だ」という思い込みから、うつ病や無気力になるケースもあります。
3-3-2. LD:学習障害の子どものサポート
LD:学習障害は、勉強のときにだけ困難が生じます。
学校はもちろん、家庭でのサポートも必須です。
サポートは子ども1人ひとりの「困った」に合わせて対応します。
例えば、自分が読んでいるものを理解しづらい場合
- 子どもが読んだあと、大人が再読する
(読み上げ機能で代用可) - 何が書いてあるのか、ページごとに確認する
- 文字の少ない絵本を交代で読む
例えば、文字・数字を逆さに書く場合
- まずは、なぞり書きをくり返す
- 間違ったときは、できるまで正しい形を見せる
理解して身につけるまでには時間がかかりますが、諦めないことが大切です。
また、サポートがうまくいかないときは、やり方や使う道具を工夫してみましょう。
子どもに合う方法・ツールが見つかれば、LD:学習障害でも勉強が楽しいと思えるようになります。
4. 発達障害持ちの不登校を解決する2つのポイント
ここからは、発達障害がある子どもの不登校解決についてです。
大切なポイントは次の2つ。
不登校を解決する2つのポイント
- 「ほめる」で子どもの元気を取り戻す
- 「ほめる」が難しいなら「子育ての見直し」をする
発達障害の子どもは、周りから「変わった子」と見られ、「できないこと」を責められがち。
困っているのに理解者がいないため「自分はダメなんだ」と感じています。
「どうせ自分は…」の気持ちは元気を奪い、二次障害の不安障害・うつ病を引き起こす恐れも。
二次障害を防ぐためにも、まずは「ほめる」に取り組みましょう。
ほめるは「できていることがあるよ!」を伝えるのに効果的です。
4-1. 「ほめる」で子どもの元気を取り戻す
「ほめる」には、自己受容力や自己肯定感を取り戻す力があります。
- 自己受容力
いい部分も悪い部分もひっくるめて、自分を受け入れる力
- 自己肯定感
自分を受け入れるため、最低限の自分を肯定すること
発達障害の子どもは、ずっと「困った」を抱えています。
しかし、目に見える困りごとでないため、共感してくれる人・理解してくれる人は少ないです。
反対に多いのは、次を言う人たち。
- なんで、できないの?
- どうして、わからないの?
「できない・わからない」=ダメ・恥ずかしい。
常に責められる発達障害の子どもは、「自分をダメな子どもだ」と思い込んでいます。
自分で自分を責めているため、自己受容力・自己肯定感はゼロに近いです。
最低限の元気すらなく、学校復帰はできません。
自己受容力・自己肯定感を取り戻すために必要なのが、「ほめる」こと。
自分以外の誰かにほめられることで、自分を受け入れる力を取り戻せます。
- 自分にもできることがあるんだ
- コレは苦手だけど、こっちは得意だ
あなたが「ほめる人」になると、子どもは元気を取り戻します。
- いいところ
- できていること
- できるようになったこと
小さなことでいいので、毎日、根気よく伝えてみましょう。
\ あなたが急にほめ出すと、子どもが甘えてくるかも /
4-2. 「ほめる」が難しいなら「子育ての見直し」をする
発達障害で不登校の子どもを「ほめる」のは、「今の自分にはできない」と感じているかもしれません。
状況や子どもさんの状態によっては、難しいと感じるのは当然です。
この場合は、あなたが子育ての見方を少しだけ変えるとラクになります。
次の2つを思い浮かべてみましょう。
- あなたが理想とする子育て
- 今の子育て
理想と現実には、必ずギャップがあるはずです。
- 発達障害でなければ
- 不登校にならなければ
「『ふつう』『ノーマル』に合わせたい・そうであってほしい」と思うのは、当たり前です。
人と違う・変わっていることは、どうしても目立ちます。
しかし、すべてを周りに合わせるのは不可能です。
お子さんは、周りと同じに合わせよう・なろうとして苦しんでいることを忘れてはいけません。
次の2つを見極めると、あなたもお子さんもラクになれます。
- できること
- できないこと
できるということは、興味・関心がある、好きなことです。
積極的に伸ばしていきましょう。
できないことは、さらに次の2つに分けられます。
- 工夫や取り組み次第でできそう
(変えられそう) - どう頑張ってもできない
(変えられない)
変えられそうなもの・ことは、お子さんが何に困っているのかを知り、工夫すると、できることに変わる可能性があります。
反対に、どうやってもできない・変えられないことは、受け入れるしかありません。
子どものこれからを見すえ、「社会生活を生きやすくなる方法」をつくりあげる必要があります。
5. 解決事例:発達障害と不安障害を持つお子さんが不登校解決!
ここでは、私たち逸高等学院が展開する「不登校解決プログラム」の支援を受けた親御さんの声を紹介します。
3週間での再登校には至りませんでしたが、サポート開始から35日目に学校復帰しました。
お子さんの情報は次のとおり。
- 中学2年生の男の子
- 不登校期間は6ヶ月
- 同級生からのいじめアリ
- ADHDとLD持ち
ほかの支援機間から「再登校は難しい」と言われる
「もしも、逸高等学院の支援を受けていなかったと思うと、ゾッとします」
不登校の間、家の空気はいつもギスギスしていました。
私自身、何度泣いたかわかりません。
子どもの将来を考え「やっぱり学校に通って欲しい」と思い、初めはとある支援機関に相談しました。
しかし、発達障害と不安障害があるため「再登校は厳しい」と言われる始末。
「復学支援には料金が100万円単位でかかる」とも言われ、正直、復学は諦めていました。
逸高等学院の不登校支援を見つけたときに思ったのは、「3週間で不登校解決?そんなわけない!」
ですが、どうしても気になって無料相談や個別相談を受けてみることに。
支援を受けるかどうするか、さんざん悩みました。
藁にもすがる思いでサポートを頼んだ結果…。
なんと息子は再登校できました。
今では「学校が楽しい」と毎日、元気に登校しています。
毎日が平和です。
「こんな日が、また送れるようになるなんて…」
あのとき、子どもの相談をして本当によかったと思います。
親御さんが「発達障害で不登校だから…」と諦めては、何も解決できません。
勇気を出して相談するなど、行動するのが不登校解決の近道です。
\ ほかの不登校解決事例を知りたい方へ /
6. まとめ
発達障害の子どもは、読む・書く・計算など、私たちが「ふつう」にできることが、うまくできません。
周りの人たちに「『ふつう・できて当然』ができない」を理解してもらえないと、学校や家でストレスを受けます。
発達障害とは
- 先天的な脳機能のエラーによって抱える障害
- メカニズムなどが不明なため、完治させるのは難しい
- 親や教師など、周囲のサポートが何よりも欠かせない
発達障害の分類3つ
- ASD:自閉スペクトラム症
コミュニケーションが苦手・こだわりが強い - ADHD:注意欠如・多動症
落ち着きがない・ルールを守るのが苦手 - LD:学習障害
読む・書く・計算が苦手・理解がゆっくり
発達障害持ちの不登校を解決する2つのポイント
- 「ほめる」で自己受容力・自己肯定感を取り戻す
- 理想と現実の子育てのギャップを受け入れる
あなたが「ほめる人」になり、子どものいいところ・成長点を伝えること。
加えて、どのようにすれば社会生活を過ごしやすくなるのか?を考え、行動を続けるのが大切です。
7. 追伸:お子さんの発達障害や不登校を1人で抱えていませんか?
あなたがもし、お子さんのことで悩み続けているなら、1度だけでも相談してほしいと思っています。
- 発達障害との向き合い方
- 不登校の解決方法
自分1人だけで考え、取り組むのは大変です。
「子どもの学校復帰を叶えたい」と思っている親御さんを、逸高等学院では何人もサポートしてきました。
2021年は1月〜7月までの7ヶ月の間で、すでに60人以上が再登校!
「発達障害で不登校だけど、学校に戻ってくれたら…」
あなたの抱える悩みは、ほかの親御さんも抱えていた悩みです。
すでに不登校を解決した親御さんが最初にしたのは、相談でした。
まずは、あなたが抱えている気持ちだけでも、教えていただければと思います。
なお、私たちは少人数で全国の不登校を解決中です。
相談が遅くなるとサポート開始が遅れ、不登校の解決も先延ばしに。
1日でも早く学校復帰を叶えたいなら、今すぐにメール相談や無料のオンラインセミナーへの申し込みをおすすめします。
参考文献
文部科学省:通常の学級に在籍する発達障害の可能性のある特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果について
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/material/1328729.htm
加茂 聡・東條 吉邦(2010).発達障害と不登校の関連と支援に関する現状と展望.茨城大学教育学部研究紀要59号
https://rose-ibadai.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=10198&item_no=1&page_id=13&block_id=21
鈴木 菜生ら(2017).不登校と発達障害:不登校児の背景と転帰に関する検討.脳と発達 2017 ; 49 : 255-9
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ojjscn/49/4/49_255/_article/-char/ja/